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入学試験最中に月経になりそうで心配です。どうしたらよいですか?

月経中にパフォーマンスが低下する場合は、低用量ピルにより症状を改善させたり、月経時期を移動したりすることができます。目標とする試験の2~3カ月前に産婦人科を受診して相談しましょう。

飲み始めたときに、吐き気や不正出血がみられることがありますが、低用量ピルの場合、多くは体が慣れてくれば治まります。なかなか慣れない人はピルの種類を変えてみましょう。受験生であれば、受験シーズンに入ってから使い始めるのではなく、秋ぐらいから試してみるといいと思います。

副作用として注意しなければならないのが、血の塊ができて血管が詰まってしまう血栓症です。低用量ピルを飲んでいる女性の血栓症のリスクは、飲んでいない人の3倍に上がり、1万人に3~9人の割合でおこります。ピルを飲むときには、念のため血栓ができたときの状況に気をつけておいてください。症状の英語の頭文字をとって「ACHES」と言われており、以下のような症状があったら病院を受診しましょう。

(A)脇腹が痛くなる
(C)呼吸するときに押しつぶされるような胸の痛み
(H)バットで殴られたかのような経験のない頭痛
(E)目の見える範囲が狭くなる
(S)ふくらはぎを触ると脚全体に痛みがある

ただ、妊娠中や産後に血栓症が発症する頻度は、それぞれふだんの15倍、50倍と報告されており、それと比べると、低用量ピルによる血栓症の頻度はかなり低いことがわかっています。心配しすぎる必要はありません。

医療法人皓慈会 浅川産婦人科
理事長・院長 浅川恭行

経歴

1993年 東邦大学 医学部卒業
1999年 社団法人日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医
2007年 東邦大学医療センター大橋病院 産婦人科講師(病院)
2007年 日本産婦人科医会 幹事
2009年 医療法人皓慈会 浅川産婦人科 理事
2017年 医療法人皓慈会 浅川産婦人科 理事長・院長

 

 

 

 

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